2025年10月6日
北大野田教授らの研究G 初期の自食作用を試験管内で再現
Agtタンパク質の取り込み機序解明 がん治療での応用に期待
北大遺制研生命分子機構分野の野田展生教授、藤岡優子准教授らによる研究グループは、試験管内においてオートファジー(自食作用)の基本構造体であるオートファゴゾームの新生過程の一部再現に成功した。「液―液相分離」に着目し、オートファゴゾームの種となる膜小胞を集める仕組みも解明。今後、オートファジーの特異的な促進剤開発により、分子標的薬などのがん治療での応用等が期待される。研究成果は、9月16日公開のNature Structural & Molecular Biology誌に掲載された。
我汝会えにわ・石田PT 全国多施設共同研究 LSSに対する運動療法
教育とストレッチでも改善効果
恵庭市の我汝会えにわ病院(木村正一理事長、百町貴彦院長・150床)の石田和宏リハビリテーション科長は、腰部脊柱管狭窄症(LSS)患者に対する運動療法の有効性について、全国多施設共同研究を実施した。患者教育とストレッチのみの介入と、これに筋力強化・有酸素運動を加えた複合的介入を比較した結果、主要アウトカムで両群に有意差は認められず、ストレッチでも一定の改善効果が得られることが示唆された。理学療法士主体の全国多施設調査は、全国的にも珍しく、日本理学療法学会連合の第16回優秀論文表彰最優秀賞を受賞した。
日看協 2040年に向けた看護の将来像を提示 5本柱で体制を再構築
日看協は、急速に進む少子高齢化や医療需要の変化を踏まえ、「2040年を見据えた看護提供体制のあり方」を公表した。入院・外来・在宅を横断するケアの強化に加え、DXの推進や人材育成を軸に、持続可能な看護の姿を描いている。
小樽商大HUHMAオープンセミナー
病院経営の新時代、人材と組織を考える 渓仁会・成田理事長が基調講演
北海道病院経営アドミニストレーター育成拠点(HUHMA)と日本医業経営コンサルタント協会北海道支部のオープンセミナー「これからの病院経営の基盤となる人材・組織づくり」が、小樽商大札幌サテライトとオンラインのハイブリッドで開催した。医療法人渓仁会の成田吉明理事長が「『ずーっと。』人と社会を支えるための組織づくり」と題し基調講演。グループ全体の歩みを振り返りながら、実践する取り組みについて解説した。
高校生対象、事業所見学ツアー 現場・スタッフに触れ就職先選択肢が狙い
─いしかり医療と福祉のまちづくりひろば
石狩市の介護・医療関係者でつくる「いしかり医療と福祉のまちづくりひろば(通称いしまちひろば)は介護人材確保のため、新たに同市内特養、認知症グループホーム島を巡る高校生対象バスツアーを開始した。事業所・施設、医療機関の仕事現場に触れ、スタッフから話を聞く機会を設けることで、就職先選択肢に含めてもらうのが狙い。関係者が連携した人材附則緩和を図る取組だ。
質を担保した在宅医療の提供へ 協力機関、多職種連携等をテーマに
─厚労省WG議論を開始
厚生労働省は、在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループを初めて開催した。今後、協議を進めていく上での「在宅医療において積極的役割を担う医療機関」の設定の考え方」など4つのテーマを提示。ヒアリングでは、日本在宅療養支援病院連絡協議会、全国在宅療養支援医協会など4団体が意見を述べた。
●基礎的基準案 派遣意志は在籍3年以上 「特定機能病院」3類型に再編
●倶知安厚生 介護認定高齢者のQOL比較 身体的、精神的側面からサポート
●アルコール健康障害対策 次期計画で「治療体制促進」記載へ
●困り事解決のオプションに 北広島市でスマートホーム機器展─介護サービス連絡協
●透析医療の高齢化・患者減少で 中医協分科会で課題議論